Outlookのバージョン2002以前では、データを保存するファイルのサイズが2ギガバイトに
制限されています。受信トレイ修復ツールを使っても、Outlookの動作が非常に重たい、
しばらくするとOutlookの操作が全くできなくなる症状につながります。
Outlookのデータファイル(以下pstファイル)には、ゴミ箱のデータ、一時的にプログラムが利用する
保存領域なども含まれているため、このサイズを超えてしまうと、にっちもさっちも行かなくなってしまいます。
受信トレイ修復ツールで修復できた場合には、不要なメールを削除するといった対応で復旧は可能ですが、上記のような状態になってしまうと、あとはpstファイルの一部を削ってやる必要があります。
また、市販の修復ツールをいくつか試しましたが、ファイルサイズの上限を超えてしまっている場合、修復できたものはありませんでした。
(2007年当時)
強引に2ギガバイト中の数十メガバイトを削ってやって、ファイルサイズを2ギガより小さくしてやります。
その結果、作業用の領域が確保でき、不要なメールの削除操作も可能になります。
この数十メガバイトというのは試行錯誤の結果得たもので、実際これでも修復できない場合には、100メガとか、サイズを増やして行きます。
削除されるのは2ギガバイト中の50メガバイトとして、2.5%ほどです。
どの部分を削除するのかは、残念ながら指定できません。
なので、運が悪いと大事な肝心なメールが消えてしまう可能性もあります。
作業前にpstファイルをコピーしておいて、復旧作業を試みて、もし大事なメールなどが消えてしまっていた場合はあらためてコピーしたファイルを利用して復旧作業をする。お客様にも結果を確認していただきつつ、地味な作業を続けて行きます。
色々とコツが必要な作業ではありますが、過去の作業で復旧できなかったケースは6件中1件だけでした。
パソコンのハードディスク自体が損傷して、pstファイルのサイズが0になってしまっていた場合です。
以下本家マイクロソフトのサイトの復旧手順記事です。
http://support.microsoft.com/kb/296088/ja
一般ユーザーというよりも、ある程度PCに慣れた人向けの内容になっています。
起動しなくなったPCを直したことがある人。という感じでしょうか。
もしこの記事を見て実行される方で、不安を覚えたらメールなりでご相談ください。
とりあえずpstファイルのバックアップをしておきましょう!
PSTファイルの場所は、Outlookのメニューで「ファイル」-「データファイルの管理」から
確認ができます。